PET-CT検査の特長
もっとはっきりみんながわかるPET
PETで隠れたがんが見えてくる
- PETスキャン・CTスキャンが同時に行えるため、短時間で正確な診断が可能です。
- 一度の検査で全身のがん検査が可能です。また、新たな部位でのがん発見や転移の診断も可能です。
- 腫瘍の良性・悪性の判定、さらにがん進行度の診断(ステージ診断)に有用です。
PET-CT検査のしくみと原理
PET-CT検査は、ブドウ糖の代謝機能から異常をみつけます。
がん細胞は正常細胞よりも多くのブドウ糖を取り込む性質があります。この性質を利用しているのがFDG-PET-CT検査です。ブドウ糖にフッ素18Fというごく微量の放射性物質をつけた薬剤(FDG)を注射で投与します。
1時間後に、がん細胞は正常細胞よりも血液中のブドウ糖を多く取り込むのでその状態をPETカメラで撮影して、がん細胞の位置、大きさ、進行の度合いを画像として表せます。臓器のかたちだけで判断がつかないときに、機能をみることで診断の精度を上げることができます。
PET-CT検査が得意な部位
- 頭頚部がん
- 甲状腺がん
- 肺がん
- 縦隔腫瘍
- 胸膜中皮腫
- 乳がん
- 食道がん
- 大腸がん
- 肝内胆管がん
- 胆嚢がん
- 子宮がん
- 卵巣がん
- 悪性リンパ腫
- 精巣がん
- 悪性黒色腫
- あらゆるがんの骨転移
- 脂肪肉腫 など
PET-CT検査が不得意な部位
- 脳腫瘍
- 早期胃がん
- 腎臓がん
- 尿管がん
- 膀胱がん
- 前立腺がん
- 肝臓がん
- 胆管がん
- 皮膚がん
PET-CT検査 Q&A
Q. 検査時間はどれくらいかかりますか?
A. 注射して待機していただき、1時間後と2時間後の2回撮影となりますので2時間半ほどはかかります。薬の回り方によっては、1時間後の撮影だけで終わる場合もございます。
Q. 食事制限はありますか?
A. 検査6時間以上前から絶食にしてください。お茶やお水は飲んでもかまいません。糖分を含むジュースや甘いものは飲まないでください。
Q. 閉所恐怖症がありますが、PET-CT検査は受けれますか?
A. PET-CTはドーム状の機械で、検査中はその中を通ります。CTよりも少し長い筒の中の感じです。ご心配な場合はご相談ください。事前にPET機器をご覧いただく事も可能です。
Q. PET-CT検査は痛みや不快感はありますか?
A. 薬剤を正常に注射する際の痛みはありますが、あとは検査着を着用してベッドに横になっているだけですので、痛みや不快感を感じることはありません。
Q. PET-CT検査の被ばく量はどれくらいですか?
A. PET-CT検査の被ばく量は約4ミリシーベルトです。胃のバリウム検査での被ばく量と同等です。CTによる被ばくが加わり約15ミリシーベルトになりますが、この線量で障害が起こることはありませんので、安心してご受診ください。
Q. 現在、薬を飲んでいますが、PET-CT検査当日は飲んではいけない薬はありますか?
A. 絶食の影響がある糖尿病のお薬については医師にご相談下さい。それ以外のお薬はそのまま服用してもらってかまいません。
Q. 糖尿病や他の疾患を患っていますが、PET-CT検査は受けれますか?
A. 血糖値はできれば高くないほうが望ましいですが、検査ができないことはありません。医師にご相談下さい。
Q. 費用はどれくらいかかりますか?健康保険が適応になりますか?
A. 健康保険を適用する場合は、3割負担の方で3万円程です。早期の胃がんを除くすべての悪性腫瘍に健康保険の適用が認められています。ただし、レントゲン検査や超音波、MRIなどの画像検査、血液などの検査での診断、転移、再発の診断が確定できない、またはすでに診断されているときに限定されます。
Q. PET-CT検査の前日・検査後にしてはいけないことなどはありますか?
A. 検査前日と当日の激しい運動は、検査の画像に影響しますので控えてください。検査終了後の当日は、まだ微量の放射性物質が残っていますので、妊婦や乳幼児との接触をなるべく避けるようにしてください。翌日には体内の放射性物質はなくなっていますので普段通りでかまいません。
Q. PET-CT検査はがんの早期発見に役立ちますか?
A. がんの大きさが1cmほどになればPET-CT検査で発見できるようになりますが、がんの種類や部位によって役立つ程度が違います。大腸がんや甲状腺がんは早期で発見されやすい部位です。
Q. PET-CT検査は手術前・手術後・経過観察(フォローアップ)などに有効ですか?
A. 手術前では他の検査で分からない部位に病巣がないかを判定するのに有効です。手術後・経過観察では手術部位での再発や他の臓器への転移がないかを調べることが必要で、PET-CT検査は全身を調べられることからよく使われとても有効です。
Q. PET-CT検査は身体のどこからどこまでを検査できますか?
A. 当院の機械では頭部から頚部、胸部、腹部、骨盤部、大腿から膝、足部まで全身の検査が一度にできます。
Q. 他のがん検診などの様に、定期的にPET-CT検査を受けた方が良いですか?
A. PET-CT検査は、通常の健康診断では発見が難しい早期がんの発見に役立つと期待できます。よって、PET検診は有用とされています。しかし、全てのがんを発見できるわけではなく、他の検査法(腫瘍マーカー、内視鏡検査など)を組み合わせることで、より優れた結果が得られています。
Q. PET-CT検査を受診したいのですが、どうすれば良いですか?
A. 診療所、病院で診察をしていただいた後に、担当医からこちらに検査依頼をしていただく手順となっております。かかりつけの医師に受診したい旨をお伝えしご相談ください。
また自費診療で受診されたい場合は、明和病院 健診センターから受診していただく事も可能です。
PET-CT検査の流れ
1. 受付 | 完全予約制です。予約時間の遅れなどは基本的にございません。お一人おひとりの予約時間に合わせて薬を作っています。投薬する時間が遅れると薬の効果が薄れ正確な診断ができません。時間厳守でお願いします。 |
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2. 更衣 | 検査着に着替えていただきます。アクセサリー・入れ歯・ワイヤーや金属の入った下着・ピップエレキバンや湿布などは外していただきます。 |
3. 問診 | 医師による問診。患者さまの状態を確認いたします。体の不調や、不明点などがあればお教えください。 |
4. 検査薬注射 | |
5. 待機 | 1時間程度、横になって安静にしていただきます。この時、本や携帯電話などはご利用いただけません。 |
6. PET-CT検査 (1回目の撮影) | 横になって安静にしていただきます(20分程度)。 |
7. 休息(30分程度) | 待機室で休んでいただきます。 |
8. PET-CT検査 (2回目の撮影) | 薬の回り具合には個人差があります。1回の撮影で終了する場合もございます。 |
9. 更衣 | |
10. 終了 | 受付~終了までで2時間~3時間程度です。 |
受診時のアドバイス
投与する薬品は造影剤ではありません。きわめてわずかなブドウ糖と同等な薬品で、これまで非常に多くの方に投与してきましたが副作用はみられていません。CTでの造影剤や他のお薬でこれまでに副作用があった方、気管支喘息やアレルギー体質の方も問題なく検査は受けられます。
検査にかかる時間は他のCTやMRIに比べて長いですが、注射から写真を取るまでの待ち時間があるためです。撮影ベッドに乗っている時間は20分程度です。
検査終了までは安静が必要なため、待ち時間の間に外に出ることはできません。
明和キャンサークリニックでのPET-CT検査の強み
PET-CT検査で撮影される範囲は全身ですべての臓器が対象となります。
検査を依頼される診療所、クリニック、病院などの医療施設において実際の診療を担当される先生方には、検査結果の画像だけではなく、判定の報告書レポートが必ず必要となります。
明和キャンサークリニックで行われる検査の画像を判定し、疾患の診断を担当する医師は、この分野を専門としております。悪性腫瘍の診断にPET-CT検査の保険適応が認められた時期から、地域の中核病院においてPET-CT検査を用いたあらゆる部位、臓器の悪性腫瘍の診断に携わってまいりました。
これらの経験をもとに、検査報告書レポートには依頼された先生方に検査の結果を明記し、画像の意味していること、検査のまとめを疾患名とともにわかりやすく記載しています。
必要にして十分な過不足のない報告書レポートによって、当施設で行った検査が、患者さんの以後の診療に役立てられるものと確信しております。
術前・術後のPET-CT検査の利用
術前に転移の有無・正確な位置とステージを把握するために利用され、術後の経過観察中に腫瘍マーカーが増加した場合などでは、再発や転移がないかを明らかにするために利用されるケースが増加しています。
開業医からの紹介数の増加
数年前に手術をし、現在はかかりつけ医で診察をしておられる患者さまの、かかりつけ医からのフォローアップで利用をされるケースが増加しています。