アミロイドPET検査の特徴
認知症には多くの原因疾患や病態がありますが最も多いのはアルツハイマー病です。
アルツハイマー病は脳内にアミロイドβプラークが溜まることを特徴としています。
アルツハイマー病 | 46 |
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血管性認知症 | 22 |
レビー小体型認知症 | 18 |
その他 | 8 |
混合型認知症 | 6 |
アミロイドPET検査ではアルツハイマー病の原因物質と考えられているアミロイドβプラークが脳内に溜まっているかどうかを画像で確認することができます。
アミロイドPET検査のしくみと原理
アミロイドPET検査とは・・・脳内に蓄積したアミロイドβを可視化する検査のことです。
アミロイドPET検査ではまず、アミロイドβに結合する放射性物質(診断薬)を静注し、その後、陽電子放射線断層装置(PET)で頭部を撮影します。そしてこの撮影された脳画像を解析し、脳内のアミロイドβの蓄積量を評価します。検査の結果は陽性又は陰性で表されます。
アミロイドPET検査の流れ
1. 受付 | 完全予約制です。予約時間の遅れなどは基本的にございません。お一人おひとりの予約時間に合わせて薬を発注しています。投薬する時間が遅れると薬の効果が薄れ正確な診断ができません。時間厳守でお願いします。 |
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2. 問診 | 医師による問診。患者さまの状態を確認いたします。体の不調や、不明点などがあればお教えください。 |
3. 検査薬注射 | 脳内のアミロイドβプラークと結合する放射性同位元素を含んだ検査用医薬品を肘の静脈から注射します。検査全体の中で注射以外の痛みはほとんど感じられません。 |
4. 待機 | 注射後約90分でお薬が脳内のアミロイドβプラークと結合します。その間、専用のソファーでリラックスしてください。本を読んだり音楽を聴いても構いません。寝てしまっても問題ありません。 |
5. 撮影 | PET装置のベッド上で横になり、頭部を約30分間撮影します。なお、頭が動くと検査に影響しますので、意識しなくでも頭が動かないように軽く固定します。 |
6. 終了 | 受付から終了までで2時間~3時間程度です。 |
アミロイドPET検査 Q&A
Q. 検査を受けるにあたって何か制限はありますか?
A. 検査前後共に制限は特にございません。お食事・内服等いつも通りで問題ありません。
Q. アミロイドPET検査の被ばく量はどのくらいですか?
A. アミロイドPET検査の被ばく線量は1回185MBq使用当たり約4.8mSv(ミリシーベルト)です。これはヒトが1年間に自然界から受ける2.4mVsの2倍程度です。この線量では急性の放射線障害が起きる可能性は一切なく、将来のがん発生の可能性もほとんどありません。
Q. 健康保険は適応になりますか?
A. 当院では健康保険適用にて検査いただけますが「レカネマブ」に係る最適使用推進ガイドラインに準拠している施設からのご紹介のみとなります。
Q. 費用はいくらですか?
A. (目安)10割負担で約150000円。3割負担の方で約45000円程度です。
Q. アミロイドPET検査を健康保険を使って受けたいのですがどうすればいいですか?
A. 「レカネマブ」に係る最適使用推進ガイドラインに準拠している施設からのご紹介が必要ですので、まずそちらでご相談ください。
Q. 検査結果はすぐ聞けますか?
A. 当院で行うのは検査のみです。検査結果は紹介元医療機関にてお聞きください。