医療法人明和病院
医療機能評価機構認定病院、臨床研修指定病院、兵庫県がん診療準拠点病院

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チーム医療

チーム医療

2015年4月3日


看護部ブログは、主に現場の看護師からの投稿を編集して載せているのですが、
3月は月末の超忙しいときにまとめて寄稿され、対処しきれませんでした。
そのおかげで、3月26日寄稿分が今日のUPになってしまいました。m(_ _ )m
(みんな原稿は時期を見て適切に寄越せ~)

 

平成25年の冬、人工呼吸器をつけている患者さんが中4病棟に転棟してこられました。
その患者さんは、意識はしっかりしており、筆談することができました。
しかし人工呼吸器をつけているため、ベッド上で1日を過ごし、見える景色は部屋の天井や壁で、
ベッドアップしてもテレビを見るだけでした。
病室の中でリハビリを行っていましたが、ベッドでの安静期間が長く、リハビリへの意欲も薄れてきている
ように見受けました。

昨年の春頃、その患者さんについてカンファレンスを行った際、
「意識もしっかりしているのに、部屋の天井や壁ばかり見ていて、それで1日が終わってしまう。
それでいいのか。私達にできることはないのか!」という意見がでました。

当病院では毎週金曜日に「呼吸サポートチーム(RST)の回診があります。
早速RSTに人工呼吸器をつけたままの散歩ができないか相談したところ、可能であると言われ、
即刻計画スタート!!

翌日はベッドのままロビーへ行き、次の日には憩いの小道を散歩することができました。
患者さん自身が自分で選んだ服を着てピースサインを送ってくれました。

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ご家族も病室から出ることができて大変喜んでくださいました。

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夏頃には徐々に散歩(ベッドでですが)の機会も増え、中庭へ行ったり、リハビリ室に行って大きなボールで
キャッチボールをしたりなど活動の幅が広がってきました。
また念願の車椅子に座り、足浴も一緒に行い、本人はもちろんご家族もとても喜んで下さいました。

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秋頃には「果物が食べたい」「アイスが食べたい」と言われ、ST(言語聴覚士)と共に口から食べる訓練を
開始し、次々に願いは叶えられました。

壁や天井しか見ることができなかった患者さんが、看護師だけではなくコメディカルスタッフと協働することで、
多くのことを実現できることができました。

その患者さんは昨年の冬に人生の幕を閉じられましたが、専門を超えた多くの職種がチームで関わること
により、患者さんの可能性は無限大に広がることを教えてくれました。

中4 S.N

(写真掲載は本人・家族の承諾をいただいています)