明和医学研究所について
明和医学研究所についてご紹介いたします。研究所は2016年11月1日に発足いたしました。
目的は以下の3項目、①臨床研究、基礎研究の推進によって、医学の発展に寄与し、臨床の現場、すなわち、日常診療に還元し、社会貢献する。②病院内の教育研修によって人材育成を図る。③病院の学術活動を集約し、推進することであります。これらの活動により病院全体のモチベーションを高めるのが重要と考えております。
メンバーは黒川(所長/皮膚科医師)、肝胆膵外科担当部長、病理診断科部長、放射線科医師、病棟看護師長、放射線部技師長、臨床検査部技師長代理、薬剤部長代理、栄養科主任、事務部長、医事課長、総務勤労課長など多職種から構成されています。
研究所の活動として、2017年2月16日に第20回シングルトピックセミナーとして「医療機関の治験業務の体制整備についての提案」について、日本製薬工業協会の鈴木健太氏に講演をいただきました。
また、病院の学術活動の一環として、明和医学誌第4巻(2017)を発刊することができました。総説3編、症例報告12編、臨床研究4編の大作になりました。各診療科、各部署の学術活動を知ることができる重要な媒体と考えております。明和医学誌は医学中央雑誌にも収載されております。また、2017年11月、小生のにきびセンターにおけるケミカルピーリング、イオン導入の治療( J Dermatol 2017;44:401-407)が兵庫県医師会医学研究賞を受賞することができました。
臨床治験については現在、(株)エシック、(株)EP綜合の2社に協力を得て、がん性疼痛、オピオイド湯発性便秘症、非弁膜性心房細動、市中肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、副鼻腔炎、化膿性汗腺炎について、治験が進行中であります。今後、多くの難治性疾患を含め、幅広い領域の新規薬剤の治験を推進していく予定です。関心のある方はぜひご連絡ください。将来的には基礎研究を含め、大学、研究機関との共同研究もさらに発展させていきたいと考えております。
今後も院内セミナー、シングルトピックセミナーの開催、市民公開講座の講演会の開催を積極的に行きます。また、専門医療スタッフの育成にも努めていきます。さらに今後、このような研究所の活動を地域の医療機関、市民、市、兵庫県、国にPRを拡げていく所存であります。
明和医学研究所のご理解、ご支援を今後ともよろしくお願い申し上げます。
明和医学研究所所長 黒川 一郎
活動報告
シングルトピックセミナー(2018年7月5日)
2018年7月5日、シングルトピックセミナーがマルホ(株)の共催で開催されました。
講師として、医学研究所副所長、北野病院副院長・呼吸器センター長の福井基成先生をお招きし、「医学研究所
歩んできた道、これからの道」というタイトルでご講演をいただきました。54名の参加者があり、盛会に行われました。
福井先生のご講演内容の概要を下記に示します。
① 医学研究所の歴史(大正14年設立。戦前、戦中、戦後の苦難を克服)、②研究所から北野病院への事業の拡大、③研究所の認定、④研究施設、研究プロジェクトの紹介、⑤業績(年間100編の英文論文)、⑥研究資金(科研費、AMEDなど)、⑦学術講演会の紹介、⑧きたの研究奨励金、⑨論文賞、⑩企業との連携、⑪倫理指針、⑫臨床検体の保存、活用、⑬研究費の獲得(治験、臨床研究、外部資金、寄付など)
さらに①北野病院は公益財団法人としての医学研究所が病院を運営している形で職員は研究員であり、研究する義務があること、②Research mindを持った科学者を育てる使命があること、③統計学の専門家に来ていただき、臨床研究などの相談をしていることもお話しがありました。今後の明和医学研究所の活動に大変参考になるご講演で職員のモチベーションを向上する貴重なセミナーになりました。
また、福井先生の講演に先立って、黒川一郎所長よりの「皮膚科の最近のトピックス」として、アトピー性皮膚炎(デュピクセント)、じんましん(オマリズマブ)、帯状疱疹(アメナリーフ)、乾癬の最新の治療について講演がありました。
学術発表・論文寄稿等実績
令和4年度
令和3年度
令和2年度
平成31年度(令和元年度)
平成30年度
平成29年度(訂正版)
平成28年度
平成27年度