へき地医療(番外編)その1
2016年11月24日
今回のブログは、
まったくもっての番外編。。。
10月某日(晴れ)
今年の夏は10月まで続くのか?
と思うほど残暑厳しい日の朝、
明和病院の卒後臨床研修プログラムの悲願であった
「へき地医療」に加わっていただいた
但馬地方の公立村岡病院、公立浜坂病院、公立香住病院 に向かうため
城崎温泉行きの特急列車「こうのとり」に乗っていました。
目的はこれからお付き合いが始まる病院さんへのご挨拶と
研修医を1ヶ月預ける場所が一体どんな所か、現場の空気を含めて
この目でしっかり確かめてくること。
やはり自分の目で確かめないと、自信を持って研修医にお薦めできないからね。
さて、
当初、どの病院も兵庫県内なんだから日帰りできるはず、と思ったが、それは大きな間違い。
公共交通機関を使うと、想像以上にアクセスが大変。
アポイントの時間も考慮すると1泊2日の予定となった。
でも、それぐらいでないと本当のへき地医療じゃないしねー。
尼崎から特急列車に揺られること2時間ちょっと。
列車の中で早めのお昼ご飯を済ませて八鹿駅に降り立ちました。
私は八鹿駅で降りるのは初めて。
駅前にはタクシーが1台と、バスが3台。人影はまばら。
一服しているバスの運転手さんらしき人を見つけて声をかける。
N「村岡病院に行くバスって、これですか?」
運「そうだよ、このバスだよ、乗って待ってて、もうすぐ出るよ」
と言われて乗り込んだバスには、
だーーーーれも乗ってません。
しかも猛暑、吹き出る汗。
その後、発車まで他に誰もお客さんが乗ってくることはなかった。
バスが発車し、気がつけば山間部の道に入り
たった一人のお客を乗せたバスは
いくつもの峠と谷を越え、トンネルを抜けてひたすら走る。走る。走る。
運転席横の整理券の番号表示と運賃だけがカチャカチャと変わってゆく。
トトロの猫バスにでも乗ってる感じで結構ワクワク。
テレビ○阪の「ローカル路線バスの旅」みたいで
小旅行の気分(もとい!大事なお仕事中です!!)
1時間ほど経ったころ。
バスはようやく村岡病院の最寄のバス停に到着。
目指す病院は小川のせせらぎの向こう側。
キャリーバックをゴロゴロと引きながら、場違いなスーツを着て
汗を拭き拭き歩いていると、
第一村人発見!
すると、まぁ何ということでしょう。
よたよたと歩くおばあさんが、「こんにちは~~」と声を掛けてきた。
反射的に「こんにちは~~」と挨拶を返す。
(私にご用かな?)
違うんです。多分すれ違う誰とでも気軽に挨拶を交わす。
そんなホッコリした集落なんです。
村岡病院さんは病床数50床。
院長先生がとても訪問診療に力を入れているらしい。
豪雪地帯で冬は雪に埋まり、院長先生自ら「かんじき」(若い人知らんやろ、ググれ!)
を履いて、雪道を進むそうだ。
事務長さんにお会いしてご挨拶とお礼を述べて
明和病院の(私の?)へき地医療にかける思いを切々と話すと
事務長さん自ら車を運転して、研修医が使う官舎や
近くのスーパーやコンビニ(唯一であり、近隣1号店!)まで
案内していただいた。
案内していただいた事務長さんからも、
「若い研修医の先生に来ていただけると、とても刺激になるんです!」と。
こんな前向きな人たちのところに預かってもらったら
都会にいても決して体験できない、
貴重な経験が積めることが確信できた。
大きな収穫!!
すっかり長居してしまい、
村岡病院を出た時は15時になろうかとしていた。
N「事務長さん、このあたり、タクシーって来ます?」
事「ないないないない!タクシーなんか来ないよ!」
・・・そりゃそうですよね。
八鹿駅から1時間も山の中なんだから。。。
さて、次のバスは、、、、16時01分。
覚悟はね、、してましたよ。はい。
バスの待合室でのんびり1時間待ちです。
雪の時期でなくて良かったよ。。
聞こえるのは鳥のさえずりと川のせせらぎ。
1分1秒を争って仕事をする毎日からは
とてもとても想像できない贅沢な空間。
ゆっくり陽も傾いてきたころ。
またしても誰もお客さんが乗ってないバスに乗って
本日の宿泊地の「湯村温泉」に向かいました。
??
何で「温泉」なのかって?
だって、翌日に行く浜坂までの通り道に
宿泊できるところがそこしかなかったんです!
仕方ないよね~~~
てなわけで、
本日は温泉のお宿で一人羽を伸ばしたわけであります。
ゆっくりお風呂に浸かって長旅の疲れを癒したら
晩ご飯はバイキングです。
ところが何ということでしょう!!!
『たまたま』ですが、このバイキングのメニューに
“松茸の土瓶蒸し”とか“松茸の天ぷら”とか、“松茸ご飯”とか
しかも全部食べ放題!
国産ちゃうやろ!というツッコミはこの際無視して
ひたすら松茸♪ 松茸♪ 松茸♪
即刻西宮で悪戦苦闘している研修医に写メを送信。
実際に送った写真がこれ。
↓↓↓↓
これを世の中では“飯テロ”と言うらしい。
へき地医療(番外編)その2 に続く。
臨床研修 事務担当 N
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