夢を追うことができるということ
2023年1月17日
神戸市灘区
阪神電車の各駅停車しか停まらない小さな駅、
改札を出て歩くこと数分
静かな路地の奥に一軒の小さな居酒屋がある
このお店、去年の暮れに30周年を迎えたそうだ
人生の大先輩であるお店のご主人と
最近では身の上話に花が咲くこともあるけれど
それでも今まで遠巻きにして
話題に乗らなかった話があった
その日は他のお客さんもいなかったので
思い切って話を振ってみた
私『マスター』
マ『ん~?』
私『震災の時って、どうしてたん?』
マ『あの時かぁ。。。』
今からちょうど28年前の今日、
淡路島北部の明石海峡を震源として、マグニチュード7.3の地震が発生し
6,000人以上の尊い命が失われた
この地震で命を失った人もいるが
心に傷を負った人たちはその何倍、何十倍もいたに違いない
そしてその傷は、
今を笑顔で生きることができるようになった人の心にさえ
深い傷として残っている
数年前、研修医たちに当時の話を聞くと
その中の一人が、自身の記憶はないけれど、
地震の瞬間に自分の上に親が覆いかぶさって
かばってくれたと聞いたことがある
と、話してくれたことがあった
今の研修医のほとんどは震災後に生まれているが
そんな中、社会人経験のある1年目のF先生は
既に小学校低学年であったことを思い出し
当時の記憶があるか聞いてみると
F先生『気が付くと、母親が私の上に覆いかぶさっていました』
そうやって大切にされ生き延びた彼らが
今、医師となって人の助けになろうとしている
亡くなられて、自らの夢を
追うことができなくなってしまった人たちの分も
彼等には精一杯生きて、
人の命を助ける職業に邁進して欲しいと思います
災害で失われた多くの御霊が安らかに眠らんことを。。。
臨床研修 事務担当 N
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