医療法人明和病院

医療機能評価機構認定病院、臨床研修指定病院、兵庫県がん診療準拠点病院

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産婦人科

次も、ここで治療や分娩をしたいと思える産婦人科

当科は、(令和4年4月現在)産婦人科常勤医師5名によるチーム医療を行っております。
地域に根差した医療、標準的な医療を提供します。
婦人科疾患は子宮、卵巣、外陰部の良性および初期の悪性疾患を取り扱っています。
手術療法については開腹、腹腔鏡どちらでも対応可能です。(ただし疾患によっては不可能な場合もあります)
特に卵巣腫瘍の腹腔鏡下手術では、単孔式を取り入れており術後の創部が目立ちません。

また、当院ではご希望に応じて硬膜外無痛分娩や助産師外来(助産師による妊婦健診)・
院内助産(助産師による分娩管理:必要に応じて医師も対応可能)、
さらに産後ケア外来・入院を提供しており、多様な妊産婦のニーズに応えられるように努めています。
ご希望があれば、分娩時、お一人様に限ってご家族の方に立ち会っていただけます。
また総合病院の強みを生かして、内科や小児科など他科との連携のもとで母子のさまざまな合併症にも対応しています。
何らかの事情により妊娠継続が困難な女性に対しては、妊娠初期・中期の流産手術・処置や家族計画指導もおこなっております。

☞緊急避妊薬について

産婦人科の特長

緊急を要する疾患の場合(帝王切開時を含む)には小児科や麻酔科との連携のもとスピーディーな対応を行います。
和痛分娩、無痛分娩のご希望があればご相談ください。(可能なかぎり対応させていただきます)

【無痛分娩について】

当院では麻酔科医師・産婦人科医師・助産師が協同して硬膜外無痛分娩を提供しております。
無痛分娩といっても必ずしも完全に痛みがなくなるわけではありませんが、
多くの女性は苦痛が大幅に緩和されて快適な出産を経験することができます。
ただし当院ではマンパワーや安全面を考慮して、硬膜外麻酔の実施は平日の日中に限定されます。
もしも時間外に分娩が始まった場合には、それ以外の鎮痛法を考慮します。
また分娩予定日が近づいて子宮口が軟らかくなって少し開いてくれば、平日の日中に計画分娩によって無痛分娩を行うこともできます。
無痛分娩の詳細については、以下のリンク先をご参照ください。

明和病院の無痛分娩施設情報

無痛分娩Q&A


【更年期・老年期治療について】

当院では更年期、老年期治療にも力を入れており、薬物治療や漢方治療、運動療法 特に骨盤臓器脱(子宮脱、膀胱脱、膣脱) や腹圧性尿失禁(くしゃみで尿が漏れる)に対しては膣にメッシュを埋め込んで治療を行うTVM(Tension free Vaginal Mesh)手術やTVT(Tension free Vaginal Tape)手術を行っております。

明和病院産婦人科で提供できる低侵襲治療のご紹介(こちらをクリックください)

産婦人科の診断・治療

当院に来院された患者様は当院で精査を行い、診断のついた患者様は、可能なかぎり当院で治療を行います。
また、当院での治療が不可能な疾患については高次病院(大学病院など)に責任をもってご紹介させていただきます。

助産師による妊婦健診を開始しました

助産師外来を平成23年3月より、正常に経過している妊婦さんを対象に、助産師による妊婦健診を開始しました。現在は35週か36週に1回ですが、今後回数を増やすことも検討しております。

待ち時間がなく45分枠のゆったりとリラックスした雰囲気の中、健康とともに健康管理へのアドバイスをさせていただきます。時間は月曜日と火曜日の午前、木曜日の午前、午後。
ご夫婦同伴での来院も大歓迎です。

院内助産院を始めています

2022年12月より院内助産を一時中止いたしま

「産む力、生まれる力、育つ力を大切に」をモットーに2016年の10月から院内助産院を始めています。

院内助産院は正常に経過している妊産婦さんに助産師が中心となって妊娠中の妊婦健診(一部医師と共に)、分娩、産後の母子のケアなどを行い妊産褥婦さんに寄り添います。
院内助産院の特徴としては、産科医師が24時間常駐しておりますので何かあればすぐに相談、診察ができ異常時の対応がスムーズに行えます。
院内助産院を担当する助産師は経験6年以上で分娩時は2人以上の助産師が対応(もちろん産科医師も24時間待機しております)させていただきます。
陣痛室に畳の部屋がありアットホームな雰囲気で陣痛発来から分娩後数時間までご家族も一緒に過ごして頂く事ができます。
当院の院内助産院で分娩をされました皆さまから「リラックスできた」「たくさんの相談や質問ができた」「医師と助産師の両方からみてもらえ安心できた」などのご意見をいただいております。妊婦さんでご希望の方がおられましたら、ぜひご相談ください。

産婦人科が対象とする疾患

  • 分娩(妊娠35週以降)、出生前診断(羊水検査 クワトロテスト)
    ※NIPTは施行しておりません
  • 婦人科疾患(子宮筋腫、卵巣腫瘍、子宮がん、卵巣がん)
  • 骨盤臓器脱(膀胱脱、子宮脱 膣脱)、腹圧性尿失禁
  • ブライダルチェック、マタニティチェック
  • 不妊相談
    ※体外受精は施行しておりません

子宮筋腫、月経過多、子宮腺筋症の低侵襲・短期間治療

月経量が多く、月経痛などで悩まれているが、長期の休みが取れない、大きな手術は困る、子宮摘出はしたくないなどの方へのよくいただくご質問です。

Q. 月経の量が多く仕事に支障が出て困っています。月経量の多さに基準はありますか?

A. 正常の月経期間中の失われる血液は全部で100g~150g程度までとされています。月経の量が多いか少ないかはご本人の感じ方によるものが多く正確には定義できません。しかし日常の生活や仕事に影響する、貧血があるなどのような場合は異常な月経量といえることが多いです。

Q. どうして月経の量が多くなるのでしょうか?

A. 月経量が多くなる原因はいくつかあります。

子宮筋腫

子宮内膜ポリープも粘膜下筋腫ほどではありませんが月経の量を多くして気が付かない間に貧血を起こすこともあります。

子宮内膜増殖症

子宮内膜は卵巣から出るホルモンの働きで細胞が増えて厚くなり、妊娠しないと月経で剥がれ落ち、また増えて厚くなることを繰り返しています。このメカニズムに狂いが生じて子宮内膜細胞が増えすぎる状態を子宮内膜増殖症といいます。子宮内膜増殖症では月経の量が異常に増えて貧血になることもあります。

子宮腺筋症

子宮腺筋症は子宮筋腫のように子宮が大きく硬くなりますが、子宮筋腫とはまったく違う病気です。子宮の筋肉の中に子宮内膜の細胞が入り込み子宮筋肉の中で月経の現象が起こってしまいます。子宮の筋層に炎症や破壊が起こり、月経時に筋層内の出血が子宮の中に噴出することで月経時の出血が非常に多くなります。

 

Q. 月経が多くて困っています。手術せずに治る方法はありませんか?

A. 過多月経の原因により治療方法はいろいろな方法があります。

  • 低用量ピル

子宮内膜増殖症や子宮内膜ポリープなどの過多月経は低用量ピルなどでもかなり月経の量を減らすことができます。

  • ミレーナ

低用量ピルと同じホルモン治療ですが、直接子宮の中にミレーナというホルモン剤がついた小さな器具を挿入します。その器具からゆっくりとホルモン剤が溶け出して月経量を激減させる方法ですがこのホルモン治療は子宮の中だけで効くので子宮以外の体には入りません。非常に安全かつ有効とされ、最近この治療をする若い女性も急速に増えてきています。通常外来で5分ぐらいの時間で子宮に入れることができそのまま帰宅可能です。挿入時の痛みもほとんどありません。

子宮鏡手術

Q. 最近、月経の量が増えて月経痛も強くなってきたので近くの産婦人科で見てもらったら子宮筋腫があるけれどまだ2㎝ほどで小さいので様子見ておればよいといわれました。おなかを切るのは嫌ですが、小さな子宮筋腫でもこんなに出血が多くて痛いのに大丈夫でしょうか?

A. 粘膜下子宮筋腫という子宮の内側にとびだしている子宮筋腫の時は2㎝ほどしかない小さな子宮筋腫でも月経の時の出血を大量に起こすことがあります。子宮鏡検査で子宮の中をみると子宮の内側に飛び出していることで診断できます。 子宮の中に飛び出している5㎝未満の粘膜下筋腫ならおなかを切らなくても子宮鏡手術で子宮の内側から筋腫だけを削りとる方法で治療できることが多いです。通常手術時間が30分ほどで手術の痛みもなく翌日退院、すぐに社会復帰も可能です。

 

MEA

Q. 子供を産み今後妊娠を望まないので子宮は必要ないのですが、子宮をとるのは抵抗があります。手術をせずにもう月経が来ないようにする方法はあるのですか?

A. 月経のおこる子宮内膜にマイクロ波を加えて熱変性させるMEAという方法があります。MEA後は月経がなくなるので妊娠を希望している方にはできませんが、子供を望まれず月経過多で困っている方には非常に良い方法と考えられます。このMEAはイギリスなど欧米の国では妊娠する必要の無くなった女性の過多月経治療の代表的なもので非常にたくさん行われています。子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜増殖症、子宮内膜ポリープ、血液凝固障害など殆どの過多月経の原因にも適用できるので、日本でも近年受けられる方が多くなってきました。この処置も20分ほどで終わり、翌日には痛みもなく退院でき、すぐに社会復帰も可能です。

UAE(子宮動脈塞栓術)

Q. 最近、排尿の回数が増えて月経の量がすごく多くて困っています。産婦人科で見てもらったら赤ちゃんの頭よりも大きな子宮筋腫が膀胱を圧迫して月経の量も多くなっているから手術で子宮を取る以外に治療方法がないといわれました。子宮を取るのは嫌なので手術以外の治療法はないのでしょうか?

A. このような大きな子宮筋腫で圧迫症状もあるのなら、開腹手術で子宮を摘出筋腫することが一般的です。しかし手術や子宮摘出を希望されない方はUAE (子宮動脈塞栓術)という方法があります。股の血管からカテーテルを入れて子宮の動脈に達し造影剤に混ぜた塞栓物質(エンボスフィア)を注入して子宮動脈の血流を止めてしまいます。子宮本体は子宮動脈以外にたくさんの副血流血管が発達しているのでこの処置でも大きな影響を受けませんが子宮筋腫は副血管がないので血流がなくなり筋腫だけが壊死してしまいます。
処置をしてから1年間にわたって子宮筋腫は小さくなっていき圧迫症状や過多月経がなくなり手術をしたのと同じ効果が得られます。

骨盤臓器ケアセンター

子宮脱 膀胱脱 尿漏れ、直腸脱など骨盤内の臓器下垂により起こる疾患を、婦人科、泌尿器科、外科が共同して総合的にケアします。
専門的知識技術をもった医師、看護師、理学療法士が力を合わせてお世話します。

内臓下垂を進行させない生活の指導、サポーターやペッサリーによる保存的治療と自己管理、お薬による治療などをまず試みましょう。
下垂が進行してしまっていて手術の必要があっても、できる限り患者さんの負担の軽い簡単な術式から、より本格的な方法までいくつもの手術方法があります。患者さんと医師の間で十分話し合って決めましょう。
 

子宮頸がんのない世界へ/女性とワクチン・アップデート

当院産婦人科部長 衣笠医師の論文/寄稿を掲載しました。

子宮頸がんのない世界へ(こちらをクリックください)

女性とワクチン・アップデート(こちらをクリックください)NEW

産婦人科での主な検査

  • 子宮がん検診、子宮がん精査(コルポスコピー下生検)
  • 超音波検査
  • CT、MRIなどの画像診断
  • 子宮鏡
  • 卵管造影検査

受診時のアドバイス

診察(内診)時のために着脱しやすい服装や履物で来院をお願いします。

明和病院 在籍医師の業績<国際学会発表>

明和病院在籍医師による国際学会発表実績一覧はこちらより参照ください。

医師

院長補佐
産婦人科特任部長

辻 芳之

専門分野 骨盤臓器脱・子宮鏡手術・性感染症・がん
資格認定・専門医 医学博士
日本産婦人科学会 指導医・専門医
母体保護法指定医
日本性感染症学会 認定医
日本がん治療認定機構 認定医
日本女性医学学会 女性ヘルスケア暫定指導医
日本感染症学会認定ICD
緩和ケア研修会 修了

産婦人科主任部長

衣笠 万里

資格認定・専門医 医学博士
日本産婦人科学会 指導医・専門医 
母体保護法指定医
日本臨床細胞学会 細胞診専門医

産婦人科部長

森 龍雄

どのような疾患に対してもオールマイティーに対応させて頂きます。

専門分野 産婦人科一般
資格認定・専門医 日本産科婦人科学会 指導医・専門医
母体保護法 指定医
緩和ケア研修会修了者(厚生労働省)

産婦人科医師

三浦 深仁

内視鏡外科・上部消化管担当部長
産婦人科特任技術顧問

仲本 嘉彦

専門分野 消化器
資格認定・専門医 神戸大学医学部臨床教授
日本外科学会 指導医・専門医・認定医
日本消化器外科学会 指導医・専門医
消化器がん外科治療認定医
日本内視鏡外科学会技術認定取得者(消化器・一般外科)
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本大腸肛門病学会 専門医
日本乳癌学会認定医
hinotori™ Surgical Robot System Cockpit Surgeon
マンモグラフィー読影資格
死体解剖資格認定
TNT Certificate of Achievement
緩和ケア研修会 修了

診療実績

婦人科手術

令和1年 令和2年
子宮悪性腫瘍手術(子宮頸癌) 0 0
子宮悪性腫瘍手術(子宮体癌) 4 8
子宮付属器悪性腫瘍手術 2 3
円錐切除術 10 18
子宮全摘術(開腹) 17 19
子宮全摘術(腹腔鏡) 2 6
子宮筋腫核出術(開腹) 1 2
子宮筋腫核出術(腹腔鏡) 4 4
子宮脱手術(TVM星止め手術含む) 15 16
子宮鏡手術(MEA含む) 43 63 
付属器腫瘍手術(開腹) 5 10
付属器腫瘍手術(腹腔鏡) 36 29
婦人科手術その他(バルトリン腺開窓術) 2 10
143 184

産科手術

産科手術 令和1年 令和2年
帝王切開 34 15
選択的帝王切開 12 9
緊急帝王切開 22 6
頚管縫縮術 1 0
子宮外妊娠手術 2 3
産科手術その他(胎盤用手剥離術) 0 1
小計 37 19

休診・代診

現在のところ、休診・代診の予定はございません。

診療グループ・診療科・専門外来